ハチ被害の多くは、蜂が巣を守ろうとすることで起こります。単独行動をしている蜂に対してこちらから危害を
加えなければ襲ってくることはないのです。ここでは最も被害の多いスズメバチ、アシナガバチ、ミツバチの
3種類について蜂の習性を紹介していきます。
体長は30㎜を超える日本では最も大きな種類の一つで、最も被害が多数報告され、重症例も多い危険な蜂です。巣を守る本能が強く、興奮すると人を攻撃することがあり、注意が必要です。
知らずに巣に近づいてしまった場合、蜂が「カチカチ」といった警告音をだしながら飛んでくることがあります。その場合は慌てず静かにその場から遠くに離れましょう。
場所は木の枝や軒下などに巣を作ります。初期の形はトックリを逆さにしたような形で、大きくなるにつれ球状になり直径20~30cm程の大きさになります。また色は巣の材料にした物よって、まだら模様やしま模様があらわれます。
出入口は一つ穴が開いていて、蜂は主に巣の中で活動しています。11月以降は新しく生まれた女王蜂以外の蜂は全て死んでしまい空になります。翌年以降はその巣を使うことはありません。
約20mm程の、スズメバチよりも小型で体調の割に長い後肢が特徴です。基本的にはおとなしい性質で巣に近づいたり刺激したりしなければ刺すことはありません。
アシナガバチの特徴的なのは自分の生まれた巣を記憶するという事です。冬眠を終えた新しい女王蜂が元の巣に戻ることもそうですが、作っている最中の巣を失った場合、また同じ場所に戻って巣を作ることがあります。
アシナガバチの巣は六角形の穴がたくさんあって、下か横を向いています。ちょうど蓮の実を逆さにしたような形です。
近年、ある種類のものは都会の環境にも対応するようになり、市街地にも巣を作ることが増えました。場所は軒下や樹木、ベランダの洗濯機、室外機の裏などいたるところに作るので気づかずに近づいて刺されてしまうケースが多いようです。
単独行動時の攻撃性は低く、おとなしい蜂です。巣に近づき過ぎたり刺激すると稀に刺されてしまうことがありますが、この時蜂は針を相手に残し毒を送り続けます。この刺して針を失ったミツバチは死んでしまいます。
ミツバチの特徴的な行動として、餌場などを見つけたとき八の字を描くように飛び仲間に目標までの距離や角度を教えます。このような行動を見たときは近くに巣や群れがあるという事ですのでお気を付けください。
軒下、天井裏、ダクトの中など見えない密閉空間に巣を作ります。
ミツバチは冬を全員で越冬しますが、新しい女王蜂が生まれると働き蜂の半分を連れて新しい巣を作りにでます(分蜂)。この時、分封蜂球という球状のかたまりになり、女王蜂を外敵から守りながら新しい場所を探して移動します。数時間から数日もすると他の場所へ移動しますが、数日間動かないようであればそこに新しい巣を作ってしまいます。